7月15日付け日経新聞朝刊一面で、恒例の社長アンケートの結果が「日本企業100社の4割が3年以内に海外移転」と報じています。
[情報元:2011/7/15 日本経済新聞 電子版 ]
日本経済新聞社が14日まとめた「社長100人アンケート」で、約4割の経営者が円高の是正や税制の見直しが進まなければ3年以内に海外へ生産拠点などを移さざるを得ないと回答した。震災に伴う政策課題の棚上げと、エネルギー政策の迷走で電力不足問題が長期化する懸念から、国内生産が維持できなくなるとの危機感が広がっている。
実際には3年以内どころか、今、余裕のある企業は海外移転を進めており、このままいけば海外移転が出来ない企業は衰退する企業という判断を市場がする可能性もあります。
円高、税制、そして電気料金までもが上昇する日本では競争力もなくなり、市場も縮小する日本でやっていけないと判断する企業が増えれば増える程、日本の産業は空洞化し、仕事も雇用も失われます。
また、翌日7月16日のサンケイビズの記事では、シャープの会長が同じく企業の海外移転について同じ論調で述べています。
[情報元:2011/7/16 sankeibiz.jp ]
シャープの町田勝彦会長(大阪商工会議所副会頭)は15日、大商の記者会見で、停止中の原発の再稼働が遅れ電力不足が懸念されている問題に関連し「日本でモノを作ることは不可能になっていくのは間違いない」と述べ、製造業の海外移転が進むとの見方を示した。
町田会長は「為替や法人税、環境・労働規制など問題を数え上げればきりがない。日本で製造業をする合理性はないという状況で、原発問題がとどめを刺した」と指摘。
菅直人首相の「脱原発」発言については「今の経済状況を無視した安易な発言だ」と批判した。
そして、昨日18日の読売新聞には中国内陸部の武漢にてジェトロが支援事務所を開設したとの記事が載りました。
[情報元:2011/7/18 読売新聞 電子版 ]
そして、昨日18日の読売新聞には「日本の中小企業、中国内陸部への進出を加速」とのタイトルで、日本貿易振興機構(ジェトロ)は17日、内陸部の中心都市の一つである武漢で事務所の開所式を開き、日本企業への支援体制を広げた。
企業の海外移転の話が続けて新聞に載るような事は最近では珍しくなくなりました。それだけ、海外移転については動きが加速している事が伺われるここ数日でした。